Author: 一心
古来より
本格的な暑さがはじまる前の時期に
無病息災を願う行事として「端午の節句」
が置かれていましたが江戸時代の中頃より
「端午の節句」に子どもの健やかな成長を願って鯉のぼりが掲げられるようになりました。
のぼり旗に
鯉の形が取り入れられたのは
黄河上流の激流を上りきった鯉が龍になったという
中国の「登竜門」の故事にちなみ鯉が立身出世の象徴として
縁起が良い魚と考えられていたからです。
戦後
1948年には
5月5日の端午の節句は
「子どもの日」として祝日に定められ
とくに男の子のお子さんがいる家庭では
屋外に鯉のぼり・屋内に武者飾りを飾る風習が定着していきました。
現在では
屋外に鯉のぼりを掲揚できる場所が減り
鯉のぼりを飾る家庭は減ってきていますが
それでも5月の風物詩として多くの方に親しまれています。
鯉の色は
家族を表現していて
時代によって解釈が変わるものの
現在では黒い鯉(真鯉)がお父さん赤い鯉(緋鯉)がお母さん
青やピンクの鯉が子どもたちを表すとされています。
吹流しには
様々なデザインのものがありますが
もともとは中国の五行説の考えに基づいた
5色の厄除けの布が使われていて鯉の家族を災厄から守るという意味が込められていました。
ポールの上部に付けられている矢車は
子どもを守るために天の神様が降りてくるための目印と考えられています。
実は
知っている様で
知らなかった鯉のぼりの所以。
鯉のぼりが揚がる頃
何処のお宅がどういった鯉のぼりを
どうやって揚げられているかといった事を見てしまうものです。
豪快に
大きな鯉を揚げているお宅。
親子何代かの鯉のぼりを
仲良く並べて揚げているお宅。
ほど良い大きさで
鯉の間隔を綺麗に揃え揚げているお宅。
アパートや
マンションのベランダから
ちょこっと顔を出している可愛い鯉のぼりのお宅。
実は
よく見ると
皆さん揚げられています。
外に大きく揚げられているお宅は
まるでご近所さんと競い合うかの様に
こだわりを感じる揚げ方をされている方が多いのも事実。
特に男性陣は
ここぞとばかりに気合の入るのが鯉のぼりですね。
さらに
節句幟を立てられているのを目にすると
私でも「凄いなぁ・・・」と配達途中に立ち止まって見てしまう事も。
そうした
いろいろな鯉のぼりを目にする
楽しい季節が近づいてきています。
これも
伝えたい日本のこころ
美しい伝統のひとつですね。
そうした方々の
お手伝いができればと。
伝えたい日本の心 美しい伝統
十七代目 人形の秀月
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