「 争うべきは弓矢にあり 米・塩にあらず 」
東京出張の際の新幹線の中で
何気に手にして読んでいた本に書かれていた言葉。
もともと
「 敵に塩を送る 」
という有名な故事がありますが
その元となったのがこの言葉だそうです。
武士は正々堂々と正面から戦うのであり
人の苦難に付け入るような姑息な手段で勝ちたくはない
という意味の込められた真っ直ぐな武士道の精神の表れ。
川中島の合戦のさなかに
今川氏と北条氏は甲州攻略の絡め手として
太平洋側から日本海側へ抜ける「塩の道」の交通をせき止めてしまい
越後の謙信にも「これに同調せよ」という依頼があったのですが謙信はこれを
毅然として断り甲州に対してそれまでと同じ価格で塩の交易を行ったそうです。
そして
合戦のさなか信玄死去の知らせが入った時には
謙信は食べていた箸を取り落してさめざめ泣いたといいます。
それほどまでの謙信の気持ちを知らない家臣たち
「今、武田を撃てば勝てる」と浮き足立つのを
「人の落ち目を見て攻めとるのは本意ではない」と戒めたそうです。
現代に生きる者として
ありたい姿のひとつかもしれません。
ポチッとご協力お願いいたします
↓
タグ : 一心上杉謙信武田信玄越後の虎武士道