兜も鎧も子供大将も
威(おどし)という作業が必ずあります。
写真は
金色の小札(こざね)と呼ばれる鉄板に無数の穴が開いていて
その穴に糸を通して威(おどし)ているところ。
この威(おどし)という作業は
簡単に言えば小札と呼ばれる鉄板を糸で編んでいく事。
大変手間と根気のいる作業で
あらゆる意味で熟練の技が必要となってきます。
この時の糸の太さも
3mm・4mm・6mm等といった太さがあり
素材は正絹・人絹となりそれぞれ使い分けていきます。
この糸も
伸ばして癖をとって針を作って・・・
と下準備がありその下準備をし初めて使える糸になる事もあまり知られていません。
この威は
本体の大きさによって糸の太さや色
威数(おどしすう)を変えていくのですが
綺麗に美しく数多く威されているものは高価になると思っていただいて間違いありません。
それだけ
手間が掛かっているという事。
威方法も
一色、段威(だんおどし)、裾濃(すそご)、沢潟(おもだか)、妻取(つまどり)等
といった威方法がありそれぞれ使い分けていきます。
写真の場合は
白糸緋日之丸威。
これも大変難しく
特殊な威し方で
緋色の日の丸が綺麗に丸になる様に
威していかなければなしません。
こういったところも
職人の腕の見せ所ですね。
最近では
こうした手間を省くために
小さな兜や鎧であっても太い糸で威し数を減らしたり
日本ではなく某国で作られたものもよく見かけます。
そういったものに限って
派手な装飾や一瞬見た目は派手に見え
落ち着いてよく見るとなんだか雑で安っぽく見える事間違いありません。
鎧は特に
総合工芸芸術品でもありますので
派手な装飾よりも美しさが肝心です。
きちんとした
クオリティーの高いものであれば
それだけ飾っても絵になりますので。
なによりも
その本体を目の前にした時
必ず伝わってくるものがあります。
そうして仕上られた鎧がこちら。
紺糸日之丸威鎧
こちらの鎧はPL法を順守の上、PL保険の対象品です
類似品にご注意ください
大きさは
間口43cm 奥行47cm 高さ70cm
最初の写真の白糸を
紺糸に変え威した鎧です。
小札も黒小札とし
より重厚感を持たせたもの。
胸と両肩の
美しい緋色の日の丸が美しく映えます。
その緋色の糸を
裾に使用しているのもポイントですね。
分かりやすく
ちょうど脇のところに使用している金襴も
その鎧の雰囲気に合うようにと選び使用されていますので
全体のイメージを崩すことなく品よく仕上がっている訳です。
下から
毛靴(けぐつ)も
ひとつひとつが全て専門の職人の手で手作業で作られています。
この毛靴(けぐつ)ひとつとっても
伝統的なものですが最近流行りの作者の鎧では
毛靴(けぐつ)でない鎧を見かけますが
個人的にはやはり伝統的な作りに惹かれますね。
その上の
膝からくるぶしを守る部分を
臑当て(すねあて)と呼び三枚の鉄板で作られています。
これは
鎧の大きさによって
三枚の鉄板であったり
一枚で合ったりと使い分けます。
そして
紐の結びはお子様の初節句に相応しく
縁起良く上を向かせて。
ももの部分を守る佩楯(はいだて)は
板状にしすっきりと重厚感を持たせてあります。
ぱっと見
通常の板にみえるかもしれませんが
美しく細かい柄が刻み込まれておりますので。
上に上がって
お顔を守る面頬(めんほう)と呼ばれる金具ですが
ここには白い髭が埋め込まれています。
この髭も
専門の職人がいて
丁寧に埋め込み整えていきます。
これも
熟練の職人技。
人形は顔が命
と言われますが鎧もそれに近いかもしれませんね。
この髭が
キチッと整えてあれば
鎧といえど表情も凛々しく映え
威厳のある美しい表情となります。
よく
この髭が開いている鎧を見かけますが
なんだか鼠の様な表情になってしまいあまり好まれません。
実際に
この髭一つ見ても
綺麗に切り整えられているものが上質とされ
丁寧な腕の良い職人が制作している証にもなります。
そうやって
細部に至るまで丁寧に造られたものは
それだけで佇まいも美しくなります。
屏風等は
あくまで引き立て役ですので
先ずは本体が丁寧に作り込まれている事が重要ですね。
これは
雛人形・鎧・兜・子供大将・市松人形等
全てに言える事ですので。
そうした事を
きちんと本来あるあるべき価値を
お客様に伝えお選びいただく事も本来専門店の努めです。
職人さんたちと
金物屋さん鍍金屋さん内緒さん等
表には出てこない方たちがあってこそですので。
○○%オフや割引・他より安い等と
価値を下げる事に必死になるのは
その方々の努力を水の泡としてしまう様なもので
そのお店自体にそれだけの信用や価値が無く
伝える事が出来ない為に価格を下げ結果的に作家さんや職人さんの価値をも下げてしまっている訳で。。。
私は商売人ではないので
同じ職人として正しい価値として
後世に伝わってほしいなと思います。
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十七代目 人形の秀月
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