Author: 一心
男雛の御衣裳には
有職に従って黒雲鶴紋。
雲と鶴を組み合わせた
雲鶴文様は天皇および太閤専用として
用いられていた非常に格式が高い有職文様。
重厚な黒と
鮮やかな袖口の赤
清廉な白が見事なコントラストを奏で
優しいお顔立ちの中に凛々しさを感じさせる男雛。
女雛の御衣裳は
男雛の御衣裳合わせ
亀甲地紋に鶴紋をあしらったもの。
長寿吉兆を象徴する
鶴と亀が結びついた縁起の良い御衣裳は
お子様の節句に実に相応しいおめでたい柄。
御衣裳のお色は
赤やピンクを基調とした
暖色系で黒を基調とした男雛とは対照的に
お互いの存在を引き立てる様にと仕上げられております。
男雛女雛
二人の御衣裳には
全て正絹が使用されており
正絹ならではの美しく深い色合いを表現しております。
さらに
親王台(殿と姫が座る台)は
略式の高御座(たかみくら)。
高御座とは
即位の礼の時のみ
京都御所紫宸殿にて用いられる天皇席のこと。
本来は
麒麟と鳳凰をあしらいますが
近年のコンパクト化のお飾りの事情から
図柄が潰れてしまわない様に青海波の文様をあしらいました。
略式ではありますが
伝統と格調を重んじた親王台。
そして
貝桶や燭台は
唐草模様が一般的ですが
あえて有職文様の一つでもある
鳳凰の図柄をあしらっております。
ご覧いただく中に
これだけの奥深さがあります。
これが
270年の伝統技法を受け継ぎ
京都 上賀茂神社より木目込み人形
唯一の正統伝承者として認定を受ける者の作品。
Y様この度は
誠にありがとうございました。
お子様の
一生もののお飾りとして
いつまでも大切にお飾り下さい。
人形の秀月
人形工房一心は
真多呂作 木目込み人形 正規取扱店でございます。
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