お客様ご来店の合間をぬって
工房でせっせと兜を制作しております。
お客様のご依頼で
今回は毛利元就公の兜。
先ずは
兜鉢の選定からですが
幾種類の兜鉢の中からご予算に合わせ
写真の矧合わせ鉢を使用。
こちらは
実際に鉄板を矧合わせ制作されたもので
前に3本と後ろに2本の金の篠垂れ(しのだれ)という金具を使用しています。
周りには
星と呼ばれる金の金具が64個植えられていますが
これらも全て手仕事で行います。
もちろん
先端の八万座といい
プラスチック素材は一切使用しておりません。
小札(こざね)には
美しい金小札(きんこざね)を使用するのですが
上の3つの穴の間隔と下の2つの穴の間隔の違いがお分かりいただけますでしょうか。
微妙な違いですが
この微妙さが後から大きな違いとして表れますので
こうした細かな部分でも手を抜かずきちんと作り込みます。
縅色(おどしいろ)は赤糸縅。
定番ではありますが
伝統色で魔除けの意味もあり
大変好まれる縅色ですね。
赤一色も良いのですが
あえて三色(さんしき)という紐を使い
より美しく高級感を持たせ仕上ていきます。
もちろん
縅糸も厳選された発色の良い糸を使用し
より美しい縅となる様に仕上ますので。
これも
機械は一切使わない
全て手仕事ですので根気のいる仕事ですね。
途中は省略しますが
目庇(まびさし)と吹き返しを取り付けた状態です。
この段階になると
兜らしく見えてくるかと思いますが。
タスキ獅子という柄の周りにレザーを貼って
境目を蛇腹糸(じゃばらいと)で巻いて足割れ金具で留めて
外側には金の覆輪を巻くという工程を経て制作されております。
これも全て
手仕事です。
そして
毛利元就公は三ツ鍬形ですので
三ツ鍬形を付けるのですがこの三ツ鍬形も
厚手の真鍮製で純金鍍金が施された高価な鍬形。
さらに
それを留めるピンにも
純金鍍金が施されております。
吹き返しには
毛利元就公の御紋が入りますが
この御紋は鋳型を使用し制作され純金鍍金が施されております。
こうした部品も細かい部分ではありますが
ぱっと見の美しさや重みが伝わるかと思います。
プラスチックでは
こうはなりませんので。
ちなみに
忍緒も縅に合わせ赤色に。
四方八方から見て
歪みやズレが無い様に確認し
微調整を行いながら仕上げていきます。
これら
全て手仕事ですので
どうしても肘などが痛くなり
ロキソニンのお世話になってしまいますね。。。
しかし
仕事がさせていただけるという
嬉しい痛みでもありますので。
こうして完成した
毛利元就公の兜ですが
最終的な検品をしてお客様の元へ。
安価なプラスチック製品は塗装になりますので
確かに見た目の綺麗さはあるかもしれません。
しかし
真鍮製の純金鍍金等は
奥深しい美しさがあります。
どちらを選ばれるかは
お客様次第ではありますが
見比べていただくと一目瞭然ですので。
金額の違いは
質の違いと心得ていただければと思います。
先日お選びいただいたお客様は
「いろいろ見てきたけど秀月さんが一番上品だわ」
とお選びくださいました。
嬉しいお言葉ですね。
分かる方には
お分かりいただけるものです。
そうこうしながら
工房にこもり作業をしながら
お客様がご来店されると急いで作業着で
時には前掛けをしたままという姿でご案内させていただいておりますのがご容赦ください。
代々続く職人の家系ですので
外見よりも中身を見ていただければと。
商売トークは苦手で駆け引きも出来ませんが
一生懸命正直にご案内させていただきますので。
さて
こちらの毛利元就公の兜ですが
無事お客様の手元に届きお喜びいただければと
心を込めて丁寧に制作させていただいております。
伝えたい日本の心 美しい伝統
十七代目 人形の秀月
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